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自宅に畳一畳の書斎を作る

ページID:0108386 更新日:2012年2月20日更新 印刷ページ表示

畳一畳の世界

 70歳を前に足腰の衰えを感じていた武四郎は、もう旅をすることは難しいと思ったのでしょう、全国の知人に頼んで、各地の古社寺などから古材を贈ってもらい、これを組み合わせて、たった一畳のスペースしかない書斎を自宅に増築しました。
 島根の出雲大社や広島の厳島神社、吉野にある後醍醐天皇陵の鳥居、京都嵐山にある渡月橋の橋げたなど、北は宮城県から南は宮崎県まで、いろいろなところから古材が贈られてきました。武四郎は、この畳一畳の書斎を、今までの旅の人生を思い出す場所とし、夏は一畳の部屋いっぱいに蚊帳を吊って寝起きをしていたそうです。

木片勧進

畳一畳の書斎を、武四郎は「草の舎」(くさのや)と呼びました。使われた古材の由来を図面とともに細かく示した本を作り、「木片勧進」と題して出版します。
 通称「一畳敷」とも呼ばれるこの書斎は、現在、東京都三鷹市にある国際基督教大学の敷地内に現存しています。

木片勧進の画像