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松阪市では、平成18年3月に三重県の平成15年度予測をもとにした津波ハザードマップを作成しましたが、平成26年3月に三重県が新たな地震被害想定を発表したことを受け、より最新の情報を提供するために、「理論上最大クラスの南海トラフ地震」を想定した津波ハザードマップを作成しました。
なお、三重県が平成24年3月に発表した津波浸水想定の「マグニチュード9.0で防潮堤等が無い場合」が、松阪市での最悪の状況を想定したものとなっています。今回作成したハザードマップでは、その外側ラインを「津波避難目標ライン」として位置づけをしています。
松阪市津波ハザードマップ(第7版/令和5年2月) [PDFファイル/7.31MB]
三重県では、南海トラフを震源とする地震(東海・東南海・南海地震等)による津波を想定し、どれくらいの浸水深になるのかという予測を発表しています。平成15年度、平成23年度、平成25年度の3回にわたってそれぞれ別の予測が行われました。
国の中央防災会議「東南海、南海地震等に関する専門調査会」(平成15年9月17日)において発表された、想定東海地震、東南海地震、南海地震が同時に発生した場合の県内152ヶ所の津波シミュレーションをもとに、県内沿岸部における最大浸水深の津波浸水予測図を作成したものです。
東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の発生を受けて、この地震と同等規模の東海・東南海・南海地震が連動して発生した場合について、三重県沿岸地域における最大浸水深(津波で浸水したときの地面から水面までの深さの最大値)の分布を予測したものです。
なお、防潮堤等の堤防が無い(堤防が機能しなかった場合)の予測は、松阪市の津波浸水想定では最悪の想定になっています。したがって、「津波からどれくらい遠くまで逃げたらよいのか」という避難の目安に活用いただくことを想定しています。
平成24年度に国が公表した南海トラフ巨大地震の被害想定などを参考に、より詳細なメッシュを設定し、最新の地形データや地盤、建物データ等を用いるとともに、浸水予測には国の基準に基づく堤防条件を設定するなど、綿密な想定を行いました。なお、この被害想定では、地震の規模を「過去最大クラス」と「理論上最大クラス」の2つのパターンで想定しています。
過去概ね100年から150年間隔でこの地域を襲い、揺れと津波により三重県に甚大な被害をもたらしてきた、歴史的にこの地域で起こり得ることが実証されている南海トラフ地震です。
あらゆる可能性を科学的見地から考慮し、発生する確率は極めて低いものの、理論上は起こり得る最大クラスの南海トラフ地震です。平成28年度に作成した本市の津波ハザードマップは、この想定に基づいて作成しています。