本文
「南海トラフ地震臨時情報」は、南海トラフ沿いで異常な現象を観測された場合や地震発生の可能性が相対的に高まっていると評価された場合等に、気象庁から発表される情報です。情報名の後にキーワードが付記され「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」等の形で情報発表されます。
気象庁において、マグニチュード6.8以上の地震等の異常な現象を観測した後、5~30分後に南海トラフ地震臨時情報(調査中)が発表されます。その後、「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」の臨時会合における調査結果を受けて、該当するキーワードを付した臨時情報が発表されます。
政府や自治体から、キーワードに応じた防災対応が呼びかけられますので、呼びかけの内容に応じた防災対応をとってください。
●調査中 …観測された異常な現象が南海トラフ沿いの大規模な地震と関連するかどうか調査を開始した場合、または調査を継続している場合。
●巨大地震警戒…南海トラフ沿いの想定震源域内のプレート境界において、M8.0以上の地震が発生したと評価した場合
●巨大地震注意…
・南海トラフ地震の想定震源域内のプレート境界においてM7.0以上、M8.0未満の地震が発生したと評価した場合
・想定震源域のプレート境界以外や、想定震源域の海溝軸外側50km程度までの範囲でM7.0以上の地震が発生したと評価した場合
・ひずみ計等で有意な変化として捉えられる、短い期間にプレート境界の固着状態が明らかに変化しているような通常とは異なるゆっくりすべりが観測された場合
●調査終了 …巨大地震警戒、巨大地震注意のいずれにも当てはまらない現象と評価した場合
南海トラフ地震臨時情報(調査中)が発表された場合は、個々の状況に応じて避難等の防災対応を準備・開始し、今後の情報に注意してください。また、地震発生から最短2時間後に観測された異常な現象の調査結果が発表されます。政府や自治体からキーワード(巨大地震警戒、巨大地震注意または調査終了)に応じた防災対応が呼びかけられますので、それぞれの内容に応じた防災対応をとってください。
南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)が発表された場合は、日頃からの地震への備えの再確認に加え、地震が発生したらすぐに避難できる準備をする必要があります。地震発生後の避難では間に合わない可能性のある住民は1週間の事前避難を行う必要があります。
なお避難される場合は、内閣府が示した「南海トラフ地震臨時情報 防災対応ガイドライン」に基づき、避難生活に必要なものについては、1週間を基本として、各自でご準備ください。
南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表された場合は、事前の避難は伴いませんが、日頃からの地震への備えの再確認に加え、地震が発生したらすぐに避難できる準備をしましょう。
南海トラフ地震臨時情報(調査終了)が発表された場合は、地震の発生に注意しながら通常の生活を行いましょう。ただし、大規模地震発生の可能性がなくなったわけではないことに留意しておきましょう。
地震発生から最短2時間後 |
南海トラフ地震臨時情報 |
南海トラフ地震臨時情報 (巨大地震注意) |
南海トラフ地震臨時情報 (調査終了) |
---|---|---|---|
2時間程度 | ・日頃からの地震への備えの再確認に加え、地震が発生したらすぐに避難するための準備 ・地震発生後の避難では間に合わないか可能性のある住民は事前避難 |
・日頃からの地震への備えの再確認に加え、地震が発生したらすぐに避難するための準備(つねに家族の所在場所を把握、非常用袋やヘルメットを玄関に、寝る時は枕元にはきなれた靴を置いておく等) | ・大規模地震発生の可能性がなくなったわけではないことに留意しつつ、地震の発生に注意しながら通常の生活を行う。 |
1週間 | ・日頃からの地震への備えの再確認に加え、地震が発生したらすぐに避難するための準備 | ・大規模地震発生の可能性がなくなったわけではないことに留意しつつ、地震の発生に注意しながら通常の生活を行う。 | |
2週間 | ・大規模地震発生の可能性がなくなったわけではないことに留意しつつ、地震の発生に注意しながら通常の生活を行う。 |