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令和8年度当初予算提案説明における基本的な考え方について

ページID:0190020 更新日:2026年2月24日更新 印刷ページ表示

令和7年は、松阪市が市制施行20周年を迎える記念すべき年でありました。

この節目の年に、様々なイベントを通して市民の皆様とともに歩んできた歴史を振り返りつつ、

20歳のような若々しい情熱とエネルギーを胸に、さらなる未来への一歩を踏み出すことができたと思います。

特に5月25日の松阪駅を中心に行われた複数のイベントや、鈴の森公園で行われた市民提案のクリスマスイルミネーションは、大きな盛り上がりを見せました。

その他にも市民公募や自主事業への参加者は26万人以上に及び、「シビックプライド」を育む大きな一歩となりました。

令和8年は、21年目のスタートの年に当たり、新たな道を切り開く「リ・スタートの年」にしていきたいと考えています。

市長就任以来「誰のため、何のため」という問いかけのもと事務事業の見直しに始まり、社会の変化に対応する数々の新規事業を実施してきました。

近年では既存事業の「再定義」を実施し市役所の仕事、組織、職員の意識改革に取り組んできました。
その結果、医療・福祉行政におきましては、「福祉まるごと相談室」を市内13か所に設置し、誰もが孤立することなく安心して暮らせる地域共生社会の実現をめざし、

専門職による健康と福祉の総合相談体制を構築することにより、その基盤となる体制を整えることができました。

また、市民病院の指定管理者である三重県済生会による運営が始まります。

少し時間がかかりますが、医療機能の転換によって地域包括ケアの実現をめざす、大元の取り組みがようやく形になります。

さらに、公民館・市民センターのコミュニティセンター化です。

これは見た目が大きく変わるわけではありませんが、地域拠点施設として、より使いやすさや裁量権が増し、

住民自治の担い手不足や高齢化に対応するために必要な改革です。

このような「再定義」の取り組みを深化させ、市民の皆様や市民団体、NPO、企業、そして行政がパートナーシップを組んで、

地域づくりやまちづくりを共に歩む形を作る「再構築」の始まりの年、すなわち「リ・スタートの年」としてまいります。

一方、市民生活に目を向けますと、令和7年の消費者物価指数は3.1%の上昇を記録し、物価上昇が深刻な影響を与えています。

この厳しい状況に対応するため、市民生活を支える施策を強化するとともに、賃金の上昇を支える雇用環境の充実や企業の生産性向上を推進してまいります。

同時に、松阪駅周辺のにぎわい創出などを通じて地域経済の活性化を図り、松阪市の未来をつくります。

令和8年度予算は、こうした市民生活を守る取り組みと未来への投資を基本方針とし、「生活を支え未来をつくる史上最大予算」として編成いたしました。

では、ここからは、令和8年度当初予算の編成にあたっての、おおまかな考え方についてご説明させていただきます。

歳入につきましては、市税のうち、固定資産税、軽自動車税の減収が見込まれる反面、市民税の増収を見込んでおり、地方交付税は、地方財政計画を勘案し計上しております。

各種譲与税、県税交付金など一般財源を構成する市税以外の財源については、経済情勢により交付額が上下するものですが、地方財政計画や三重県の予算を参考に見込みました。
歳出については、人件費や物価上昇、最低賃金の引上げなどに伴う増額、さらに、市民病院指定管理移行に伴う予算の増加等があるなか、

未来に向けた投資に対して、重点プロジェクト枠で約39億円、また、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用した事業として、

約18億円を計上した結果、総額約847億円と、史上最大の予算を編成することとなりました。
財政調整基金につきましては、昨年度は約51億円の繰り入れでしたが、令和8年度は、2億円増の約53億円を繰り入れております。

以前より、「任期中の借金を増やさない」と申し上げております。

令和8年度も、臨時財政対策債の発行が0円のため、市債総額で申し上げますと、令和8年度末の市債残高の見込みは約392億円であり、令和7年度を約10億円下回る見込みです。

次に、令和8年度の予算編成における主な3つの視点について申し上げます。

1つ目は「市民生活を支える」です。
長引く物価高騰は、市民生活と地域経済に深刻な影響を及ぼしています。

このため、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を最大限に活用するなど、スピード感を持って取り組みます。
まず、エネルギー価格や食料品価格の上昇により負担が増大している市民生活を支えるため、商品券の配布やキャッシュレスポイントなどの直接的な支援を実施します。

同時に、中小企業や農業経営者などの生産性向上に資する設備投資などを支援し、エネルギーコストの負担軽減や収益構造の改善、人手不足への対応などを促進し、賃上げにつながる環境整備を進めます。

2つ目は「独自性と公平性」です。
少子高齢化が進む今、地域の持続的な発展には、松阪市独自の魅力を高める取り組みが求められます。

地域資源などを活かした施策を展開し、「松阪市らしさ」を追求してまいります。
市民意識調査において、食品ロスへの取り組みが、市民の皆様が取り組みやすい環境施策であるとの結果が示されました。

この市民の皆様の声を受け止め、食品ロス削減に向けた取り組みを強化し、フードバンクとの連携や啓発活動を通じて、持続可能な食の循環を実現してまいります。

市民の皆様、お一人おひとりが参加しやすい環境づくりを進めることで、松阪市独自の環境施策を展開します。
同じく市民意識調査において、応益負担を望む声が多いことを実感しています。

様々な市に関わる負担額についても、応益負担の原則に基づいた公平な費用分担の観点から見直しを進めてまいります。
また、学校給食費について、独自の視点で義務教育全体を見据えた負担のあり方を実現してまいります。

小学生のみを対象とした抜本的な負担軽減ではなく、小学生世帯には国の交付金5,200円では賄うことができない費用をご負担いただくとともに、

中学生世帯の負担も軽減し、公平性の観点から、小中学生がいるすべての世帯に対して有益な支援を行います。

この方針により、限られた財源を義務教育期間全体に効果的に配分し、持続可能な子育て支援を実現してまいります。
さらに、福祉分野において、ボランティア登録者数の増加を成果指標とした成果連動型補助金制度の導入を、改めて実施してまいります。

3つ目は「未来への投資」です。
持続可能な地域社会を実現するためには、目の前の課題への対応だけでなく、将来を見据えた「未来への投資」が不可欠です。

こどもたちの育成、産業基盤の強化、地域資源の保全など、今日の投資が明日の松阪市を支える礎となります。
未来を担うこどもたちを健やかに育むことは、持続可能な地域社会を実現するための基盤です。

まず、こども家庭センターを核とした切れ目のない支援体制を整備し、安心して子育てできる環境を構築します。
さらに教育現場では、子育てと仕事の両立を応援するとともに、こどもたちの基本的な生活習慣の定着や学習習慣の形成を支援します。
また、ICTを活用した個別最適な学びと協働的な学びの充実により、こどもたちの可能性を最大限に引き出す教育を推進します。
次に、産業面では、産業用地の整備や企業誘致により雇用を創出し、若者が地元で働ける環境を整え、持続可能な産業基盤を育てます。
また、先人から受け継いだ貴重な文化財の修復を計画的に進め、地域の歴史的資産を次世代へ継承してまいります。

以上、令和8年度の予算編成における主な3つの視点を申し上げました。
さらに、これらの取り組みの前提として、安全で安心なまちづくりは市政の根幹であり、すべての施策の基盤となるものです。

そのほかにも、スポーツと連動したまちづくりやDX、EBPM、脱炭素など引き続き長期的な視点で取り組んでまいります。
最後になりますが、冒頭に申し上げました通り、市政運営の原点である「誰のため、何のため」という問いを忘れず、

スピード感をもって、市民の皆様に「ここに住んでよかった」と思っていただけるまちづくりを進めてまいります。

今後とも、議員の皆様、市民の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

 

​令和8年2月24日

松阪市長 竹上 真人

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