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72-138
庄古墳
(しょうこふん)
市指定史跡
庄集落の北、東西に広がる標高250mの山塊(さんかい)の南斜面、紀師神社西50mに位置する円墳で、斜面方向の径16.5m、北裾での高さ1.6mを測る。「こうもり穴古墳」とも呼ばれるように、横穴式石室が開口している。石室現存長8m、玄室長7m、奥壁(おくへき)幅1.7m、羨道(せんどう)幅1.44mを測る長大な玄室をもつ片袖式の石室である。玄室天井石は7枚で、天井までの高さは玄室埋土を考えると、3mを越すと思われる。玄室幅と玄室長との比はほぼ1:4で、石室は狭く長い。それに対し、羨道は短く、袖部も幅はわずかである。これらの特徴から、古墳の築造時期は6世紀後半代と考えられる。