本文
11-40
紙本着色曽我蕭白筆 雪山童子の図
(しほんちゃくしょくそがしょうはくひつ せっせんどうじのず)
県指定有形文化財
雪山童子(釈迦の前世の姿)が飢えた羅刹(らせつ:釈迦を試すために変身した帝釈天)の空腹を満たすために、樹上からわが身を投じようとする姿を描いたものである。
曽我蕭白(1730~1781)は京都の商家に生まれ、宝暦から明和の頃に伊勢地方を遊歴して数々の大作を遺している。
本図は朝田寺所蔵の「獅子図」等とともに、明和元年(1764)、蕭白35歳の作品と推定されている。また、寺記によれば、明和8年に松阪の村田彦左衛門祇昌が寄進したとある。