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嬉野管内
74-140
木造薬師如来立像
(もくぞうやくしにょらいりゅうぞう)
国指定重要文化財
1躯/平安時代/嬉野一志町 薬師寺/像高95.5cm 桧材 寄木造/大正5年5月24日
左手に薬壺(やっこ)を持つ、漆箔(しっぱく)、彫眼の薬師如来立像で、薬師寺の本尊として安置される。左右の相対性を重視した端正な姿をとり、優雅かつ静寂な風を示す。
11世紀の中頃、仏師定朝(じょうちょう)が造り上げた作風は当時の人々に非常にもてはやされ、やがて都から地方へと急速に広がりをみせた。これを一般に「定朝様(じょうちょうよう)」と呼ぶが、本像は、この様式の中でも特に優れた正統派の作である。
現在は本堂の裏山に建てられた収蔵庫に安置され、12年毎に公開される。