本文
154-275
木造阿弥陀如来立像 快慶作・
木造地蔵菩薩立像
(もくぞうあみだにょらいりゅうぞう かいけいさく・
もくぞうじぞうぼさつりゅうぞう)
国指定重要文化財
安楽寺は櫛田川左岸の安楽町に所在する寺院である。阿弥陀如来の左足ほぞの墨書銘は「巧匠 法眼快慶(ほうげんかいけい)」と推定され、快慶が法眼位(ほうげんい)であった時期(1208年頃~1227年以前)の作例と考えられ、優れた出来栄えを示している。地蔵菩薩は足ほぞに削り直しがあり、本来銘文が記されていたかは不明であるが、快慶が法眼位であった時期の作風を示している。
阿弥陀如来と地蔵菩薩は同時に制作されたと考えられ、地蔵菩薩台座の修理銘から、この2軀は奈良県奈良市にあった眉間寺(みけんじ)から安楽寺に伝来したことがわかる。
(左)木造阿弥陀如来立像 快慶作 (中)木造地蔵菩薩立像 (右)木造阿弥陀如来立像 銘文