本文
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絹本着色普賢延命菩薩像
(けんぽんちゃくしょくふげんえんめいぼさつぞう)
県指定有形文化財
普賢延命経の所説によって描かれたといわれる像で、大部分は張りのある鉄線描によるが、着衣には宋風の肥痩(ひそう)のある線により全体が引き締められている。写実的な胸飾や瓔珞(ようらく)の描法、裳に描かれた繊細な菊花文、円花文、卍字つなぎ文等の文様、黒味を帯びた着彩などから、鎌倉時代の様式を伝えた室町時代初期の作品と思われる。
継松寺は真言宗高野山金剛三昧院(さんまいいん)の末寺。古来、厄落とし観音として知られ、例年「初午」の日には遠近からの参詣者で賑わう。