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67-132
延命寺山門
(えんめいじさんもん)
県指定有形文化財
和様の伝統的な手法を見せる四脚門で、市内最古の建物。本柱は円柱、その間を冠木(かぶき)で継ぐ。控柱は面取り角柱で、本柱との間を腰貫、腰長押(なげし)でつなぐ。本柱上に大斗(だいと)をおき、その上に梁行の控柱間には虹梁を渡して板蟇股(いたかえるまた)、さらに大斗肘木(だいとひじき)をのせて棟木を受ける。桁行の控柱間は虹梁を渡し、板蟇股を中備におき、控柱上の舟肘木とで軒桁を受けている。降棟の鬼瓦側面に「文明十五戌五月吉日 延命寺惣門 多気御所ヨリ建立」とへら書き銘があり、その頃の建物である。
尚、延命寺は浄土宗寺院、現本堂は然譽意察上人が住職を勤めた正保(しょうほう)4年(1647)から寛文(かんぶん)8年(1668)までの間に再建されている。