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浄化槽は、わたしたちの家庭のトイレ、台所、風呂場などから流れ出る汚れた水を、微生物の働きを利用してきれいにする施設です。そのため、微生物が活動しやすい環境を保つように維持管理をすることが大切です。
せっかく浄化槽を設置してもその使い方や維持管理が正しくされていないと、悪臭の発生や汚れたままの水の流出につながり、周囲への迷惑や川や海の汚濁の原因となりかねません。人間と同じように日頃から健康管理(保守点検・清掃)を行い、定期的に健康診断(法定検査)を行う必要があります。
そこで浄化槽管理者には、(1)保守点検、(2)清掃、(3)法定検査という3つの維持管理をすることが浄化槽法で定められており、あわせて(4)正しい使用をすることで、浄化槽は初めてその能力を発揮します。
浄化槽を管理するのは、浄化槽の所有者(一般家庭では「世帯主」、アパート等では「大家さん」など)になります。(1)保守点検、(2)清掃は、資格を持った業者と契約し、(3)法定検査は、三重県知事指定検査機関に依頼して、適切な管理をしましょう。みなさま一人ひとりの力が、地域のきれいな川や海を守ります。
浄化槽が正しい状態で働くように、浄化槽本体やブロワ(浄化槽に空気を送る機械)の点検・調整、消毒剤の点検・補充、スカム(水表面にできるスポンジ質の厚い膜状の浮きかす)や汚泥の状況の確認、調整汚泥(微生物)の点検、調整等を行います。
保守点検は、知事の登録を受けた保守点検業者に依頼してください。
保守点検を行うと記録票が渡されますので、3年間保存してください。
たくさんの保守点検業者があるため、三重県環境生活部の浄化槽保守点検業者名簿(別ウインドウで開きます。)を参考にしてください。「松阪市」のところから、松阪市を営業区域としている業者の一覧を見ることができます。(料金等はそれぞれの業者に確認してください)
浄化槽の機能を十分に発揮させるため、槽内にたまった汚泥等の引出し及び機器類の洗浄、清掃を行う作業です。利用状況によっては、年1回以上の清掃も必要です。
清掃は、市長の許可を受けた浄化槽清掃業者に依頼してください。
清掃を行うと記録票が渡されますので、3年間保存してください。
し尿汲取りのページをご覧ください。(別ウインドウで開きます。)
※料金等はそれぞれの業者に確認してください。
保守点検・清掃が適切に行われ、浄化槽の機能が正常に働いているかどうかを総合的に判断するための検査です。浄化槽法では、浄化槽の保守点検や清掃とは別に、県知事が指定する検査機関による法定検査を受けることが義務づけられています。
法定検査は、一般財団法人 三重県水質検査センターに依頼してください。
法定検査を受けると検査結果書が発行されますので、大切に保存してください。
検査 | |
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7条検査(水質検査) | 使用開始後3ヶ月を経過してから5ヶ月の間(初回のみ) |
11条検査(定期検査) | 「外観検査」「水質検査」「書類検査」の3種類で、特に「水質検査」では、処理水(浄化槽から出てきた水)が、決められた水質基準(BOD、透視度、残留塩素濃度など)を満たしているかを検査します。 |
※平成18年2月に改正浄化槽法が施行され、浄化槽の法定検査を受検しない浄化槽管理者(設置者)に対する罰則(30万円以下の過料)が規定されました。
事業所名 | 所在地 | 電話番号 |
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一般財団法人 三重県水質検査センター | 津市栄町3丁目119 | |
059-213-0707(受付) |
※平日8時30分~17時15分(土日祝日休み)
使った油や野菜のくず等は、できるだけ流しに流さないようにしましょう。(天ぷら油は凝固剤で固化させるか新聞紙に染み込ませ、野菜くず等は三角コーナーや排水口に細かいネットをかぶせるようにして集め、いずれも可燃ごみとして出すほうがよいでしょう。)
鍋や皿のひどい油汚れは、できるだけ紙などで拭いてから洗うようにしましょう。
米のとぎ汁は、植木鉢や家庭菜園などの植物にあげるようにするとよいでしょう。
できるだけ無リン洗剤を使うようにしましょう。
洗剤は必ず適量をはかって使ってください。
漂白剤は適量を使うようにしましょう。
水の無駄使いに気を付けましょう。1人が1日に使う水の量は200~250リットルが目安です。(水の使用量が多すぎると、処理水の水質が悪くなったり、清掃回数が増えることがあります。)
お風呂の残り湯は、栓をななめにして少しずつ流すほうがよいでしょう。
(排水口に取り付けるだけで、流量を調節する器具もあります。)
いおう分が入っている入浴剤はできるだけ避けるようにしましょう。
紙おむつ、衛生用品、タバコの吸殻、ペットの糞などの異物は絶対に流さないでください。
トイレットペーパーを使いましょう。
トイレ(便槽)に物を入れないでください。
塩酸などの薬品を使うと、浄化槽内の大切な微生物が死んでしまいますので注意してください。(普通のトイレ洗剤は大丈夫です。)
殺虫剤は使わないでください。
ブロワの電源は絶対に切らないでください。(ブロワが止まると微生物が死んでしまうため、処理が出来なくなります。)
ブロワの空気取り入れ口はふさがないようにしてください。
消毒剤は定期的に補給し、無くならないようにしてください。(保守点検業者にお問合せください。)
マンホールの上には物を置かないでください。(保守点検・清掃・法定検査の際の支障になります。)
マンホールの蓋は必ず閉め、ロックを掛けるようにしてください。
三重県松阪地域防災総合事務所環境室
Tel 0598-50-0530
一般財団法人 三重県水質検査センター
Tel 059-213-0707