松阪もめんは、どのように織られているのでしょうか。
「松阪もめん手織センター」では、松阪もめんの手織の様子を間近に見ることができます。織っているのは、40年の歴史を誇る手織木綿伝承グループ「ゆうづる会」の皆さんです。
カタンカタン、カタンカタン、よこ糸を通すたびに、筬(おさ)を手前にたたく音が心地よく響きます。江戸時代、農閑期には、家々でこの音が響いていたのかもしれませんね。
機械織りの「松阪もめん」も売られていますが、手織には、手織にしか出せない風合いがあります。手織の良いところは微妙な調節が可能で、好みに合わせて織ることができることです。
たとえば、30番の糸で織る場合、よこ糸は19段~21段の間で織られるのが普通です。よこ糸をしっかり織り込むことで丈夫な布に仕上がります。
糸の太さも様々。30番〜60番まで、番手が大きいほど糸は細くなり、細いほど値段も高くなります。60番の糸で織ると、絹のような光沢のある生地に仕上がるのだそうです。
手織の工程でもっとも大変な作業は、織る前のたて糸をセットする作業です。その工程を簡単にご紹介します。
一日6~8時間作業して半反織り上げるのに1週間ほどかかるとのこと。
機織には体力も必要なようです。
出来上がった手織の反物には、検品後、必ず、糸の本数や染料、作者など製品のいわばプロフィールがつけられています。
松阪もめん手織センターでは、松阪もめんの手織体験ができます。
体験用に準備された糸。30分ほどで小さい敷物が織れるとのこと。
1時間程度でコースターや小さな敷物ができるコースと、4~5時間かけて1mほどの反物を織るコースがありますから、機会があったら試してみてはいかがですか。
詳細は松阪もめん手織センターへ
松阪もめん手織センターでは、反物だけでなく、様々な製品が作られています。