和歌山街道は、紀伊半島をほぼ東西に横断し、松阪と和歌山を結ぶ街道。
全長約45里(180km)におよび、別名「伊勢(南)街道」「紀州街道」「大和街道」とも呼ばれた。また、伊勢参宮や熊野詣、吉野詣の巡礼道、紀州藩の藩道として、そして大和地方との交易路として重要な役割を果たした。
伊勢おしろいなどによって財を成した射和商人たちの邸宅が残る町並み。江戸末期の私設図書館「射和文庫」(竹川家)、亀甲大印の醤油の國分家など古い屋敷や蔵が残る。(内部は非公開)
不動滝やほうろく岩など景勝地として有名。国の天然記念物に指定されているムカデラン群落は、ほうろく岩に着生しており、7月末~8月初旬頃小さなピンクがかった花をつける。
白猪山南麓に開けた深野地区特有の棚田。幾重にもつながる石段の織り成す風景は、まさに石の芸術。日本の棚田100選に選ばれている。
伝説によると、天照大神がこの地を訪れた際、「石を川に投げ入れ、波の止まったところを国境とする」と大石を礫のように川の中に投げ入れられた。波は高見山に達し、この日より高見山を伊勢と大和の国の境と決めた。その際の大石とされる。(市指定史跡)
大和の春日大社の行在所として祀られた由緒ある神社。ご神木である大楠は、推定樹齢1000年を越え、樹高35m、根回り29m、樹幹12mという県内有数の大木。伊勢と大和の国分け伝説が語り継がれている。(県指定天然記念物)
ツツジの名所として知られ、4月下旬には数千株のツツジが山を彩る。毎年4月29日にはつつじ祭りと不動尊の会式が行われ、にぎわう。
各面に法華経1巻ずつで計8巻総字数69,384文字が刻みこまれている。春には桜が他所よりも遅い時期に見頃を迎える。シャクナゲや紅葉の名所としても知られる。八角銅鐘(県指定有形文化財)
和歌山街道の宿場に設けられたもので、大火により焼失したものを慶応3年(1867)9代目中村甚之進によって再建された。江戸時代の本陣の姿を完全に伝えたものとして貴重。この本陣が、最後の大役を果たしたのは、慶応4年、14代紀州藩主茂承の妻、倫宮則子が和歌山へ帰るときに泊まられたと記録されている。
高見峠は奈良時代、都への北街道鈴鹿峠に対し南街道として開かれた峠道。和歌山街道と呼ばれ参勤交代やお伊勢参りの要地としてにぎわった。
霧氷は水蒸気や霧が氷点下に冷やされ、樹皮などに凍りついたもの。樹氷は霧氷の一種で、過冷却した微小な水滴が木の枝などにつき直ちに凍ってできた白色のもろい氷。高見山・三峰山が有名。