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鈴屋遺蹟保存会旧事務所、鈴屋遺蹟保存会倉庫、鈴屋遺蹟保存会正門、鈴屋遺蹟保存会塀
(すずのやいせきほぞんかいきゅうじむしょ、すずのやいせきほぞんかいそうこ、すずのやいせきほぞんかいせいもん、すずのやいせきほぞんかいへい)
国登録有形文化財
鈴屋遺蹟保存会の旧事務所・倉庫・正門・塀は、明治42年(1909)、本居宣長旧宅が松坂城隠居丸跡へ移築された際に建設されたものである。
建築に関与したのは、名古屋高等工業学校教授の土屋純一と神宮司庁営繕事務嘱託の奥野栄蔵の2名で、実際の設計実務は奥野が当たり、土屋はそれを指導監督したという。
旧事務所の唐破風玄関や正門では、鎌倉時代初期の大仏様の細部意匠を基調に創作した、力感ある意欲的な意匠が用いられている。総事業費は、旧宅移転工事、保存会事務所関係建設工事、庭園整備費等を含めて15,500円余りであった。
その後、旧事務所等は昭和45年(1970)に本居宣長記念館の開館により、一時は、郷土史料展示室や松阪市史編纂室に転用されたが、昭和63年(1988)に茶席「桜松閣」として開所し、現在に至っている。