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大田 祐子 さん 三重県立みえこどもの城
奥出 あゆみ さん (有)メリーイングランド
佐々木 尚子 さん ファシリテーションサロン「ねむのき」
〔大田さん〕
―自己紹介―
大学を卒業後1年ほどしてから帰松。その後、みえこどもの城にアルバイトとして勤務を始め、半年ほどしてから嘱託社員として勤務をするようになる。
5年後に正社員となり、今はプラネタリムのプログラムを担当している。
―こどもの城で働きだしたきっかけは?―
求人がでており、自転車で通える距離にあることから応募した。
最初はアルバイトで、自分の時間がある程度とれそうという思いで働きだした。
―正社員になったわけは?―
いい方は悪いが見るに見かねてという気持ちも少しあった。仕事がうまく回っていないようにみえるところがあり、自分も含め嘱託やアルバイトにも負担がかかることがあったが、嘱託という立場では改善することができなかったため、正社員となった。
―なぜ、正社員になることを断っていたのでしょうか―
今もそうだが、三重から出たいという気持ちがあった。
コロナ禍の今はあまり行けていないが舞台鑑賞などが好きで、そういうものに身近に触れらえる都会のほうに出たいという気持ちがあったため身軽に動ける立場でいたいという気持ち
あった。
特に学生時代を過ごした京都で暮らしたいという思いが今もある。
―こどもの城の仕事について―
月並みだが、プラネタリウムの仕事をしているので、それをきっかけに星の話に興味をもってもらえると嬉しい。
また、プラネタリウムのプログラムについても0から勉強し独自のプログラムを組めるようになった。
付属のプログラムもあるがこどもの城独自の番組がないとコンテンツの魅力が下がるので、独自のプログラムを作った。
―今後の展望について―
特にきまっていないが、いずれは京都に行きたいという気持ちは変わらずある。
とはいえ、京都で具体的になにがしたいということもないので、変わらずこどもの城にいるような気もしている。
〔佐々木さん〕
―自己紹介―
専門学校を卒業したあと、保健師として障がい者の入所施設や養護施設などで数年働き、教職員の夫と結婚。
当時の夫の職場であった桑名に引っ越し、6年ほど専業主婦をする。その間、伊勢市の助産院で子供を3人出産(実家が伊勢なので)
3人目の子が10歳くらいになり、桑名から夫の実家の近くである飯高に引っ越したこともあり、助産院の手伝いをしながら非常勤で働くようになる。助産院では性教育のアシスタントや、子供を産み、育てる際のマインドのフォローを行う。
4月に自宅でメンタルファシリテーションサロンを起業する。助産院での手伝いも両立しながら、働いている。
―起業しようと思ったきっかけ―
県の主催している農山村の起業支援セミナーがきっかけ。周りの人からの後押しがあって参加してみた。
参加して、起業のハードルが下がりできることからやっていこうと思い起業した。
―飯高に引っ越してきた感想は?―
飯高に来たばかりのときはカルチャーショックがあった。自分が会ったことのない近所の人に知られているなど。
住んでいて、地域のつながりが強く地域で子育てをしている(子供を大事にしている)感覚がある。また、3人兄弟の家が多く子育てについても相談しやすい。
飯高に来て飯高が大好きになった。みんな飯高で子育てすればいいのにと思うくらい。
―今後の展望―
40歳からはもっと自分が好きなことをして生きていこうと思っている。絵を描くことや人の話を聞くことなど。
ちょうど、子どもと一緒に過ごしていた時間が少し落ち着くこともあり、来年の4月からは自分にしかできないことを発展させていきたい。せっかくなので今日ここで出会った人とも何かしてみたい。
〔奥出さん〕
―自己紹介など―
松阪市出身。愛知の県立芸術大学に進学し、作家活動やデザイン事務所で働いていた。
その後、高校時代に通った芸大の予備校の講師や学校で美術の講師として働いた後に、メリーイングランドで正社員として勤務している。
―メリーイングランドの仕事は―
カフェ、アンティークの販売、英会話スクールの運営など多岐にわたる仕事に関わっている。アンティークの買い付けなどの審美眼については経験がいきたが、スクールの管理やカフェの運営など新たに勉強しながら仕事をしている。
―仕事について―
学生時代に考えていたように作家として生活しているわけではないが、なにより好きな人(魅力的な仲間という意味で)と一緒に好きな場所で仕事ができることが大事であると考えている。
また、責任のある仕事を任されることが楽しいというともあり、メリーイングランドのオーナーの元働くことはすごく楽しいと感じている。
―松阪で働くことについて―
自分は幸運にも居場所があって、メリーイングランドで働いているが、専門学校の同級生については自分の知る限り、男女を問わず、県内で働いていない。
―今後の展望について―
ピンチをチャンスに変えていく必要があると思っている。オンライン授業などを通してメリーイングランドを世界とつながれるハブ機能のある場所にしていきたいと考えている。過去に講師の縁でオーストラリア留学のプログラムをしたことがあるがそれを広げていきたい。
また、女性として生まれた以上、時間が限られているなかで、結婚、子育ても頑張りたい。男性だったら仕事に集中できるのにという思いもあるが、それでも自分にできることをやっていきたいと思っている。
美術系の専門学校に通っていた登壇者から卒業生は登壇者以外1人も地元で働いていないとの言があった。
また、同じく登壇者の一人から松阪では魅力的な文化に触れることができないので都会にでたいという思いがあるとの言があった。
むろん、都会と同等の文化的な要素を松阪で提供することは困難であるが、松阪ならではの文化をはぐくんでいくことが重要であるという示唆があったように思う。
また、登壇者の1人は社内においても高い地位にあるが同社は社長が女性の働き方に非常に理解があり、子育て等についてもキャリアの心配がないとのことであった。このように女性のキャリアを考えた際に心理的な安全が保障されていることは非常に重要であると思う。このような地域企業の数を増やしていくことの重要性は増していくと考える。