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松阪牛

ページID:0144933 更新日:2023年10月10日更新 印刷ページ表示

日本を代表する銘柄・松阪牛

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その肉質の良さ、味、霜降りの美しさから、付いた異名が「肉の芸術品」。
圧倒的な知名度を誇る日本最高級のブランド牛が松阪牛です。

読み方は「まつさかうし」「まつさかぎゅう」のどちらも正解です。
松阪牛には確固たる定義があり、この定義に則った牛だけを松阪牛と呼ぶことができます。

松阪牛の定義

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・黒毛和種、未経産の雌牛
・松阪牛個体識別管理システムに登録されていること
・松阪牛生産区域(旧22市町村)での肥育期間が最長・最終であること
・生後12ヶ月齢までに松阪牛生産区域に導入され、導入後の移動は生産区域内に限る。

松阪牛の特徴

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松阪牛の特徴は、なんといっても、香りと霜降りの美しさ。
和牛肉に熱を加えたときに現れる香りを「和牛香」と言いますが、松阪牛の和牛香は甘くコクのある上品な香り。おいしさをより一層引き立ててくれます。
そして松阪牛の最大の特徴である霜降りと呼ばれるきめの細かいサシ。
松阪牛の脂肪には一般の和牛よりも「不飽和脂肪酸」が豊富に含まれています。不飽和脂肪酸には悪玉コレステロールを低下させ、血液をサラサラにする効果があると言われており、この不飽和脂肪酸を多く含んでいることこそ、松阪牛のジューシーなのにしつこくない良質なおいしさが味わえる秘密なのです。

 

★特別インタビュー 高尾畜産 高尾 洋輔さん

松阪牛のふるさと

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松阪市飯南町の深野地区は「松阪牛のふるさと」と呼ばれています。
かつては農耕のために各農家で数頭が飼育され、農耕に使えなくなった牛を太らせ、肉牛として流通させたことが始まりだとか。

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清流の流れるこの地域で約150頭の松阪牛を育てているのが高尾畜産の高尾洋輔さん。
「うちが育てているのはその多くが鹿児島で生まれた子牛です。鹿児島の牛は味が濃いことが特徴なんですが、脂もくどく、『しつこい』『たくさん食べられない』と言われることも。この味が濃いという良さを生かしつつ、しつこくない、たくさん食べられる、誰が食べても一口目からおいしい松阪牛を作りたい、というメチャクチャな希望を餌屋さんに伝えて、試行錯誤しながらでききあがったのが今の餌です。この餌と、おいしくきれいな井戸水で育ったのがうちの子たちです」と、高尾さん。

高尾さんが育てた牛の特徴はその歯切れの良さ。
ヒレなどのやわらかい部位はもちろん、煮込み料理などに使われるすねや肩などの硬い部位でも歯がすっと入り、お箸でも切ることができます。
「サシが多く入ったお肉はおいしいけど少ししか食べられない、でもここのお肉だと1人分200gでも足りなかった、そんなふうに言ってもらえることがよくあるんですが、やっぱりうれしいですね」と話してくれました。

命をいただく、だからこそここにいる間は大事に育てたい

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高尾さんの牧場を訪れてまず驚いたのは、まったく牧場特有の匂いがしないこと。
「牛だって自分の排せつ物の匂いがずっとしていたら、ストレスを感じます。うちの子たちにはいっさいストレスを与えたくないんです」と高尾さん。
高尾さんは餌をあげながら、一頭ずつ名前を呼び「〇〇ちゃん、どう?食べられる?」「こっちに置こうか?こっちがいい?」などとやさしく話かけます。


「この子たちは普通に生きたら20年以上生きられる子たちです。だけどそれを9~10カ月でうちに来てから、2年ほど飼育して出荷する。だからこそ、ここにいる間はストレスなく、ゆっくり過ごしてほしいんです。毎日顔を見て、話しかけて、大事に育てる。そうでないとこの子たちに失礼だと思うんですよ」と高尾さん。

「うちの子」と呼び、そんなにかわいがって育ててしまったら、出荷するときに寂しいのでは?

そんな疑問を高尾さんにぶつけたところ、
「それは寂しいですよ。ああ、もう24カ月たっちゃったのか。いつもそんなふうに思います。子牛を買うときもすべて僕が自分の目で見て買い付けてるんです。一頭一頭顔を見て、目を合わせて、『どう?うちに来る?』って牛に聞く。もちろん牛は答えませんけど、『うん。行こうかな』って言ってる気がするときがある。もちろん僕の思いこみです(笑)」と、やさしく牛たちを見つめながら話してくれました。

そんな高尾さんの想いが結果的に、比類ない、素晴らしいおいしさのお肉につながっているようです。


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