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松阪茶

ページID:0144936 更新日:2023年10月10日更新 印刷ページ表示

高く評価され続ける深蒸し煎茶

国内屈指のお茶どころ

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三重県は、お茶の栽培面積、生産量が静岡県、鹿児島県に次ぐ全国第3位のお茶どころです。
三重県産のお茶は『伊勢茶』として、平成19年4月には特許庁の地域団体商標として登録されるなど県内茶業界あげて伊勢茶の銘柄確立を図っています。

その中で、南勢地域最大の茶産地である松阪市は、県内有数の深蒸し煎茶の産地で、市の西部に位置する飯南・飯高地域を中心にお茶が栽培され上質な深蒸し煎茶が生産されています。

茶農家で組織する松阪市茶業組合では、この深蒸し煎茶を、誰もが親しみやすく、松阪といえば“お茶”と連想できるものとして、平成22年に公募し『松阪茶』と決定した名称(愛称)でPRを行っています。

松阪茶の特徴

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深蒸し煎茶は、煎茶とほぼ同じ製法で製茶しますが、蒸す過程で煎茶より長く(深く)蒸すことで成分が浸出しやすく、色が濃く程よい渋みで苦味の少ないまろやかなお茶となることが特徴です。

 

特別インタビュー 松阪市茶業組合 組合長 中村 吉勝さん

朝霧のたつ気候が育てる、コクと甘みのある深蒸し煎茶

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「お茶の栽培に適しているのは、朝霧がたつような場所だと言われています。このあたりは周囲をぐるっと山に囲まれた盆地のような土地で、真ん中に川が流れており、昼夜の寒暖差が大きい。そういうところに朝霧がたつので、このあたりはお茶の栽培に適したすべての条件にあてはまっているなと思います」と話してくれたのは、松阪市茶業組合の組合長、中村吉勝さん。

松阪茶の特徴はコクと甘み、旨味が強いこと。
それは静岡や九州と比べ気温が低いことも理由の一つだそうです。
「暖かい静岡や九州では四番茶、五番茶まで採れるところもありますが、松阪はそうした産地に比べると気温が低く、新茶と呼ばれる一番茶、二番茶、秋番茶と呼ばれる三番茶まで。その分、味が濃いんです。もう1つ松阪茶の特徴は深蒸しであること。深蒸しは通常よりも2倍ほど長い時間、茶葉を蒸して作ります。そのため、丈夫な葉っぱでないと、深蒸しに耐えられません。松阪のお茶は葉肉が厚くしっかりした、深蒸しに適したお茶なんです」(中村さん)。

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一番茶、二番茶、秋番茶、それぞれのおいしさと淹れ方がある​

松阪では、春に出た最初の新芽を積んだ、新茶と呼ばれる一番茶、夏に採れる二番茶、秋に採れる秋番茶と呼ばれる三番茶と、3回収穫の時期があります。

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それぞれ味が異なり、おいしい淹れ方も変わってくるそう。
「春の新芽が一番やわらかく、これを摘んだのが新茶と呼ばれる一番茶です。甘味があり、色もきれいで、最もおいしいと言われているお茶です。二番茶、三番茶になるにしたがって、葉が固くなり、味が少しきつくなってきます。秋番茶になると番茶独特の香りがあり、お茶を淹れたときの色は緑から少し黄味がかって、笹色と呼ばれるような色になります。それぞれのおいしさがあり、新茶よりも二番茶が好き、秋番茶が一番好き、とおっしゃられる方もいます」と中村さん。

お茶を淹れる時間も楽しんで、ゆっくりと味わってほしい

新茶をおいしく淹れるには、少しだけ手間も時間もかかります。
しかし、この時間も楽しんで欲しいと中村さんは言います。
「コロナ禍で、親しい人と顔を合わせ、楽しくおしゃべりをしながらお茶を飲む、そんな時間も減ったのではないかと思います。しかし少しずつそうした時間が持てるようになってきました。新茶をおいしく淹れようと思うと、湯冷ましなどの茶器を使ってお湯を冷まさなくてはならず、面倒だと思われるかもしれません。でもこの時間も楽しんで欲しいんです。湯ざましを1つ持っていると、とても便利ですよ。お友だちとお話をしながら、湯冷ましを使ってさっとおいしいお茶を淹れるなんて、少しカッコよくないですか?(笑)松阪茶は味が濃く、濃い味のお料理を食べた後などにももちろん合うお茶なんですが、おいしいお茶をひと手間かけておいしく淹れて、ゆっくりと味わいながら、楽しい時間を仲間と過ごす。そんなときにぜひ飲んでいただきたいのが松阪茶です」。​

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新茶は高級というイメージがありますが、何煎もおいしく淹れることができるので、一杯あたりにすると実際には高いものではなく、二煎め、三煎めとまた違ったおいしさが味わえるそう。
味、香り、色、どれをとっても生産者が自信を持っておすすめする松阪茶を、どうぞ味わってみてください。


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