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大雨及び日照不足等に伴う農作物等の被害防止に向けた技術指導の徹底

印刷用ページを表示する掲載日:2021年5月25日更新

大雨及び日照不足等に伴う農作物等の被害防止に向けた技術指導の徹底について

 気象庁の予報(5月 21 日発表)によると、梅雨前線が西日本から東日本へのびており、前線等に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、既に一部地域では記録的な大雨となっているところもあるなど、西日本から東日本の広い範囲で大気の状態が非常に不安定となっています。

 このため、大雨及び日照不足等に対応した農作物等の被害防止に向けた技術指導については、「農業技術の基本指針(令和3年改定)」(注)を踏まえるとともに、作業者の安全確保を最優先に、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止にも十分配慮しつつ、下記について各地域の状況に応じた適切な対応が行われるよう、対策の実施をお願いします。

(注)農業技術の基本指針(令和3年改定)
   農林水産省ホームページ公表
   https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kihyo03/gityo/g_kihon_sisin/r3sisin.html<外部リンク>

【共通事項】
(大雨対策)
1.局地的な大雨が予想される地域においては、ほ場の冠水のおそれがあることから、速やかな排水に備えておくこと。特に、これまで冠水したことのあるほ場や地域については、重点的に対応を進めること。排水ポンプの融通等についても積極的に進める。
 なお、各地方農政局土地改良技術事務所において、ほ場が冠水又はそのおそれがある場合、排水対策に活用できる災害応急用ポンプの貸出を行っているので、活用されたい。
 また、低地や川沿いにあるなど、収穫物の保管場所の浸水被害が想定される場合は、収穫物を浸水の危険がない場所へ移動する。

(病害虫対策)
2.病害虫への対策については、ほ場の冠水又は浸水、過湿などにより病害虫の被害を受けやすいことから、都道府県病害虫防除所から発表される発生予察情報に基づき、適期防除に努める。また、防除に必要な農薬の供給が不足しないよう、必要に応じて、農薬の販売店や農業協同組合等に対し、必要な農薬が供給されるよう要請する。

(漏電等への対策)
3.農業用施設や機械が冠水・浸水した場合は、機械・機器等の始動や通電を再開する際には、使用マニュアルなどにより手順や注意事項を確認するとともに、漏電やショートに留意した対応を行う。特に、一定程度浸水した農業機械は、スイッチを入れた場合にエンジン破損やバッテリー、電子制御装置等の漏電、発火の危険がある。このため、メーカーによる点検を受けるまではスイッチを入れない。

(人命を最優先とする行動の徹底)
4.人命第一の観点から、大雨、異常出水時においては、農地や農業用施設等の見回りについては、最新の気象情報を十分に確認し、これらの状況が治まるまで行わないこと。また、大雨等が治まった後の見回りにおいても、増水した水路その他の危険な場所には近づかず、足下等、ほ場周辺の安全に十分に注意し、転落、滑落事故に遭わないよう慎重に行う。
 特に、これまでの記録的な豪雨等の影響により被害を受けた地域においては、引き続き、土砂災害に細心の注意を払い、人命を最優先に行動し、二次災害の防止に努める。

(新型コロナウイルス感染症への対応)
5.新型コロナウイルス感染症への対応については、「農業関係者における新型コロナウイルス感染者が発生した時の対応及び事業継続に関する基本的なガイドライン」(公益社団法人大日本農会ホームページ掲載 http://www.dainihon-noukai.jp/news01/2717/<外部リンク>)及び「畜産事業者における新型コロナウイルス感染防止、感染者が発生した時の対応及び事業継続に関する基本的なガイドライン」(公益社団法人中央畜産会ホームページ掲載http://jlia.lin.gr.jp/data/2020/somu/guideline_20200811.pdf<外部リンク>)に留意しつつ、作業者の安全確保を最優先に、必要な対策を実施する。
 なお、暑熱環境下で作業を行う場合は、熱中症対策として、高温下での長時間作業を避け、こまめな水分と塩分の補給や休憩を取るように心掛ける。特に、マスクを着用して作業を行うときには注意し、屋外やハウスで人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、マスクを外すなど対処する。

(防犯対策)
6.大雨、増水等により施設や倉庫等の管理や巡回が十分できないことから、日頃から出入口等の施錠を確認するなど、防犯対策に留意する。

(チェックリストと農業版BCPの活用)
7.「自然災害等のリスクに備えるためのチェックリストと農業版BCP」(https://www.maff.go.jp/j/keiei/maff_bcp.html<外部リンク>)を活用して、自然災害等のリスクに対する備えの意識を高めるとともに、農作物等の被害防止に向けて事前に必要な対策の実施に努める。

【作目別対策】
1.水稲
(1)大雨対策
 冠水時には排水路等を通じて速やかな排水に努め、排水後は、今後の気象状況や生育状況に注意し、必要な場合は白葉枯病等の防除を適切に行う。
冠水被害を受けた稲体は水分調節、肥料吸収等の機能が低下していることから、根の活力を旺盛に保つよう水管理を徹底するとともに、応急的に通水し、水分の補給に努める。
(2)日照不足対策
 いもち病の防除については、種子消毒の徹底や予防粒剤の施用等により生育初期の予防に努めることが重要であるが、日照不足等により感染好適日が続き、上位葉への葉いもち病勢の進展及び穂いもちへの移行が懸念される場合には、雨の切れ間等をねらい、防除適期を逸しないように適切な追加防除を実施する。
(3)高温対策
 高温のおそれがある地域においては、育苗段階における種子伝染性病害の発生を防止するため、種籾の塩水選・消毒等を徹底する。また、育苗期における高温・高日射条件では、もみ枯細菌病等の病害、苗の徒長やヤケ苗が発生しやすくなるため、高温・過湿にならないようハウスの換気を行うとともに、十分なかん水を行う。
また、生育前半が高温であった場合は、過剰分げつや籾数過多が見られることから、適正な基肥の施用、栽植密度の調整、中干しの徹底等に努める。なお、肥効調節型肥料(いわゆる基肥一発肥料)を使用した場合でも、現場での生育・栄養診断の実施による適切な追肥に努める。
(4)低温対策
 低温のおそれがある地域においては、移植は中苗や成苗を基本とし、稚苗の不適地への植付けや適期を越えた早植えを避けるとともに、活着適温に配慮し、十分温度が上昇してから移植を行う。

2.麦類
長雨・湿害対策
 湿害による収量・品質の低下を回避するため、ほ場の状況に応じ、簡易暗渠の施工、ほ場内及びほ場周辺の排水溝の設置により排水対策に努める。また、収穫時期の雨害を回避するため、大型コンバインや共同乾燥調製施設の利用体制を整備し、気象予報等に留意した計画的かつ効率的な作業に努める。穂発芽が予想される場合は、早期収穫を実施した上で、早急に共同乾燥調製施設において一定水準まで半乾燥(子実水分17%程度以下)を行う。特に、赤かび病の病原菌がつくるデオキシニバレノール・ニバレノール汚染が起こる可能性があるため、「麦類のデオキシニバレノール・ニバレノールの汚染低減のための指針」に従い、防除適期を逃さないための生育状況や発生予察情報等の把握、麦種に応じた適期防除及び適切な農薬の選択を実施する。また、栽培管理・乾燥調製等の工程における取組として、収穫及び乾燥調製を適期・適切に実施する。
<関連情報>
  農林水産省ホームページ
  「麦類のデオキシニバレノール・ニバレノールの汚染低減のための指針」
  http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/kabidoku/pdf/sisin_0812.pdf<外部リンク>

3.大豆
大雨対策
 降水時にすみやかな排水が可能となるよう、ほ場の状況に応じ、簡易明渠施工、ほ場内及びほ場周辺の排水溝の設置等の営農排水対策をあらかじめ実施する。
 浸水や冠水等により再は種を行う場合は、は種晩限に注意しつつ、は種時期に応じ、は種量を増やす等により苗立ち数等の確保に努める。また、止むを得ず転用種子を用いる場合も、発芽率等を確認した上で必要に応じ、は種量を増やす等により苗立ち数等の確保に努める。
 なお、土壌の多湿状態が長期間継続すると、土壌中の酸素不足による根粒菌の活性の低下や茎疫病の増加が懸念されるため、は種後も排水対策を実施するとともに、天候の回復後、排水後のほ場の状況等を勘案し、中耕や培土を実施する。

4.てん菜、ばれいしょ、かんしょ、そば、さとうきび
大雨対策
 ほ場が滞水した場合には、速やかに排水されるよう溝切り等を行う。
 特に、かんしょについてサツマイモ基腐病が発生している地域においては、天候回復後速やかに、防除のため農薬の散布をこまめに行い、発病の早期発見のためにほ場の見回りを徹底する。

5.茶
(1)大雨対策
➀ 葉が損傷を受けている場合は、殺菌剤を散布し、病原菌の侵入を防止する。先枯れ、枝枯れなど被害が大きな場合は、被害直後に摘採や整枝、せん枝を行わず、被害部位を確認し、樹勢の回復を待って秋整枝する等、翌一番茶に向けて樹勢回復、葉層確保に努める。
➁ 土壌流亡が激しい場合には、客土や堆肥の施用等により作土層を確保するとともに、必要に応じて追肥を行う。幼木園で、株元の土が流亡したり、茶樹が横倒しになっている場合には、速やかに土寄せを行い踏み固める。また、欠株が生じた場合は、秋以降に補植を行う。
➂ 浸水等により茶工場にて荒茶製造ができない場合には、近隣の茶工場と連絡調整を行った上で、受入可能な茶工場に生葉を搬入して製造する等、工場間連携に努める。
(2)高温対策
➀ 急激な生育により摘み遅れることがないように、茶園巡回による生育状況の把握と計画的な摘採に努める。また、摘採後も葉傷みが進まないよう、摘採した生葉は可能な限り速やかに茶工場に運搬するとともに、茶園での摘採後及び工場への運搬中に直射日光に晒されないように注意する。工場到着後は速やかに生葉コンテナ等に移し、葉痛みが進まない様に留意する。
➁ 一番茶摘採終了茶園においては、周辺の茶園の摘採状況と病害虫の発生状況を把握し、適期防除に努める。

6.野菜
(1)大雨対策
➀ 冠水や浸水等を受けたほ場においては、速やかな排水に努める。また、土寄せ、追肥、液肥の葉面散布等により生育の回復に努めるとともに、病害虫の発生を防止するため、折損した茎葉の除去と適切な薬剤散布を行う。
➁ 防除用設備(配管、水槽、スプリンクラー、防除機材等)が破損するなど、既存の管理・防除手段が使えなくなった場合には、他の管理・防除設備等の手配など、代替手段の確保に努め、適期防除を徹底する。
➂ 果菜類では、根傷みによる草勢低下を防ぐため、摘果や若どりにより着果負担を軽減する。
➃ 生育初期において被害を受けた場合には、予備苗による植替えや再は種を行い、被害の軽減に努める。また、被害が著しい場合には、他の品種又は作物に転換することも検討する。
(2)日照不足対策
➀ 生育・着果不良となりやすく、また、病害虫が多発しやすいので、天候の推移と生育状況に十分留意しつつ、排水対策や病害虫対策を徹底する。
➁ 茎葉が徒長しやすいことから、病害の発生を防ぐため、早めに古葉や側枝の除去を行い、風通しと寡照下における受光を確保する。また、施肥は多肥にならないよう生育状況に応じて行う。
➂ 果菜類については、着果量に応じて摘果等を行い、株への負担を軽減する。
(3)高温対策
➀ 全般
ア.かん水は、立地条件や品目、生育状態等を十分考慮し、早朝・夕方に実施する。施設内でのかん水は、湿度が高くなりやすくなることから、夜間や曇雨天の日中には、通風するなどして湿度を下げる。また、地温上昇の抑制や土壌水分の保持を図るため、使用時期や施肥等に留意し、地温抑制マルチや敷わら等を活用する。高温耐性品種の選定に当たっては、立地条件、品種特性、需給動向等を十分に考慮する。
イ.施設栽培は、妻面・側面を開放するとともに、作物の光要求性に応じて、遮光資材等を使用し、施設内の温度上昇を抑制する。遮光資材は、果実の日焼けや葉やけの防止にも有効である。循環扇は、局所的な高温・高湿空気の滞留を防ぎ、室内温度・湿度の均一化が図られるとともに、作業快適性の向上が期待できる。さらに、天窓の開閉や換気扇等を活用した換気、遮光資材、細霧冷房等の対策と併用することが重要である。
ウ.こまめな除草や側枝、弱小枝及び下葉を除去し、風通しを良くする。
エ.育苗箱は、コンテナやブロックでかさ上げし、風通しを良くする。
➁ 特に葉茎菜類
ア.乾燥によるチップバーンを防止するため、薬剤防除時にカルシウム剤を混用する。
イ.ねぎでは、軟腐病が発生するおそれがあることから畝間かん水を控える。
➂ 特に果菜類
ア.不良果の摘果、若採りを行い、着果負担の軽減を図るとともに、適切な施肥により樹勢維持に努める。
イ.老化葉、黄色葉を中心に摘葉を実施し、水分の蒸発抑制に努める。
ウ.カルシウム欠乏、鉄欠乏、ホウ素欠乏等の生理障害対策として、必要に応じて葉面布を行う。

7.果樹
(1)大雨対策
➀ 園内に流入した土砂が堆積している園地においては、樹勢の低下を防止するため、可能な限り早急に土砂を取り除く。園内全体の土砂を取り除くことができない場合は、樹冠下部だけでも取り除く。
 すぐに土砂を取り除けない場合は、土砂撤去までの応急措置として、土砂の乾燥を待って、シャベル等で地表面より深くまで到達するように割れ目を入れ、土壌の通気確保を行う。
 浸水により園内の土壌が流され、根が露出している場合は、早急な客土により根の乾燥を防ぐ。応急的には、シートやマルチで覆って根の乾燥を防ぐ。
➁ 被害を受けた樹体の樹勢の回復のため、以下に取り組む。
ア.浸水被害を受けた樹体は、樹体の負担を軽減するため、水没し商品性を見込めない果実を早急に摘果する。樹勢低下の状況を見極めながら、必要に応じて地下部の負担軽減のため、枝のせん定や摘果をする。
イ.枝折れ部分は切り戻し、切断面に保護剤を塗布する。
ウ.葉の巻き症状が見られる等、樹体が衰弱しており枯死に至る可能性が高い場合は、改植を検討する。
➂ かんきつのかいよう病及び黒点病、りんご及びなしの黒星病、もものせん孔細菌病等の病害虫が発生しやすい状況となっていることから、枝、葉及び果実に付着した泥の洗浄や、病原の温床となり得る折損した枝や被害果の除去に努めるとともに、新たな病害虫の発生抑止に向け追加防除等を実施する。
➃ 防除用設備(配管、水槽、スプリンクラー、防除機材等)が破損するなど、既存の管理・防除手段が使えなくなった場合には、他の管理・防除設備等の手配など、代替手段の確保に努め、適期防除を徹底する。
(2)日照不足対策
➀ 必要に応じて、徒長枝、密生枝のせん定や摘心、また、反射シートの設置により寡照下における光量の確保に留意する。
➁ 果実は適切な品質となるよう通常年の作業時期にかかわらず、成熟の状況を見極めた後に収穫する。
➂ 園地内の土壌の過湿を防ぐため、排水路の点検や園内停滞水がある場合には、溝掘りによる速やかな排水を実施する。
➃ 樹勢や果実の肥大、糖度に応じて追加的な摘果を実施するなど着果管理に留意する。
(3)高温対策
➀ 着色の遅延に伴い収穫時期が遅れ、果実が過熟とならないよう、糖度や食味の確認をしつつ適期収穫に努める。
➁ 高温によって果実の日焼けが発生しやすい園地においては、各種資材による遮光等の対策をとる。
➂ 高温で土壌が乾燥すると、葉などからの蒸散作用が抑えられ高温障害が助長されるため、土壌が乾燥しないよう十分潅水を行う。

8.花き
(1)大雨対策
➀ 冠水又は浸水の被害を受けたほ場においては、速やかな排水に努めるとともに、倒伏した株を早急に立て起こし、茎や花穂の曲がりを防止する。
➁ 折れた茎葉の除去、適切な薬剤散布等により、病害の発生抑制に努める。
➂ 生育や商品価値に支障がない範囲で、下葉や余分な枝は切除して、通風と採光を確保する。
➃ 露地栽培では、大雨による肥料流失に対応した追肥を行う。
➄ 天候が回復した後、被覆資材、支柱、防虫ネット等の栽培施設や資材の点検及び修復を行う。特にキク等の栽培に係る電照・補光関連施設(電球、タイマー等)については、速やかに作動状況の点検を行う。
➅ 生育初期において被害を受けた場合には、予備苗による植え替えや再は種を行い、被害の軽減に努める。
➆ 天候の回復に伴い、気温が急上昇し、高温障害を生じやすいので、切り花については、朝・夕の気温の低い時間に採花し、常温で長時間放置しないこと。また、エチレンによる劣化を防ぐため前処理剤を使用し品質の維持に努める。
(2)日照不足対策
 軟弱徒長を防ぐため、施設栽培においては、温度や養水分等を適切に管理する。
(3)高温対策
➀ かん水は、立地条件や品目、生育状態等を十分考慮し、早朝・夕方に実施する。施設内でのかん水は、湿度が高くなりやすくなることから、夜間や曇雨天の日中には、通風するなどして湿度を下げる。
➁ 切り花については、朝・夕の気温の低い時間に採花し、常温で長時間放置しない。また、エチレンによる劣化を防ぐため前処理剤を使用し、品質の維持に努める。
➂ 施設栽培の花きについては、施設内の温度上昇を抑制するため、妻面・側面を開放するとともに、作物の光要求性に応じて、遮光資材等を使用する。細霧冷房装置、換気装置等を設置している施設では、当該装置を有効に利用して適切な温度及び湿度の管理に努める。

9.園芸用施設
(1)大雨対策
➀ 事前の対策
 ハウス周辺の地面は、雨水の滞留やハウス内に侵入しないよう整備しておく。また谷樋、縦樋及び排水溝は常に清掃し、雨水を速やかに排除できるようにしておく。
➁ 施設内の安全確認
 ハウスに入る前に、燃油、ガス等の臭いがないか、破損したガラスがないか等を確認し、安全を確保する。また、燃料のタンクや配管、暖房機から燃料の漏れがないか、機器が安全に運転可能な状態かを十分に確認する。
➂ 被害状況の把握と当面の対応
 冠水又は浸水したほ場については、排水ポンプによるくみ上げ等により速やかな排水に努める。また、ハウス内に雨水が浸水したほ場では、換気を図るなどして湿度の低下に努める。
(2)高温対策
 施設栽培は、妻面・側面を開放するとともに、作物の光要求性に応じて、遮光資材等を使用し、施設内の温度上昇を抑制する。遮光資材は、果実の日焼けや葉やけの防止にも有効である。循環扇は、局所的な高温・高湿空気の滞留を防ぎ、室内温度・湿度の均一化が図られるとともに、作業快適性の向上が期待できる。さらに、天窓の開閉や換気扇等を活用した換気、遮光資材、細霧冷房等の対策と併用することが重要である。

10.畜産
(1)大雨対策
 被害を受けた畜産経営に対し、地域の状況に応じた迅速かつ適切な対応が行われるよう、「台風等災害発生時の家畜飼養の継続に向けた指導の徹底について(平成29 年7月14 日付け29 生畜第472 号、農林水産省生産局畜産部畜産振興課長、畜産部飼料課長連名通知)」(https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/attach/pdf/gijyutu_sido-27.pdf<外部リンク>)を踏まえ、以下について指導の徹底を図られたい。
➀ 天候の回復後、安全を確認した上で施設や圃場を点検し、被害状況を被災時の緊急連絡先(役場、農協、家畜保健衛生所など)に報告するとともに、死亡した家畜の処理や畜舎の排水・消毒などについて家畜保健衛生所などに必要な指示を仰ぐ。また、停電が続いている場合は、発電機を利用した搾乳、生乳冷却等に努める。
➁ 再度の土砂流入等の事故に十分注意しつつ、浸水、冠水を受けた畜舎等においては速やかな排水に努め、排水及び土砂を除去した後、畜舎、牧柵、野性動物侵入防護柵、防鳥ネット等の施設に破損、汚染があれば、必要に応じて補修、洗浄、消毒を行うよう努める。さらに、給水設備に土砂等が流入している場合は除去した後、飲水に適した水の給与や飼養家畜の健康観察など、家畜伝染病予防法(昭和26 年法律第166 号)に基づく飼養衛生管理基準に沿った衛生管理を徹底し、家畜の伝染性疾病の発生予防措置を講ずるよう努める。
➂ 死亡した家畜については、衛生状態が悪化しないよう、適切な処理を行う。なお、死亡牛のBSE 検査については、牛海綿状脳症対策特別措置法(平成14 年法律第70 号)に基づき、検査材料の採取が困難な場合には検査を除外することが可能である。
➃ 道路の寸断等により飼料の搬入等が困難で、かつ、その状況の長期化が想定される場合には、家畜の生命維持を優先に飼料の給餌量を通常より減少することや、付近の野草等を利用すること等も検討すること。また、行政機関や生産者団体等との連携により、安全に配慮しつつ、予め避難候補先としている付近の公共牧場などに家畜を移動させることも検討する。
➄ 水濡れ、土壌の付着などにより、品質が低下した飼料の給与は家畜への健康被害や畜産物を通じた人の健康への影響の懸念がある場合は中止する。健康への被害や影響が明らかでない場合には、家畜保健衛生所などの指示を仰ぐ。飼料の品質が低下しているもののこれらの影響が想定されない場合で、代替飼料が確保できないなどの理由によりやむを得ず給与する場合には、栄養価、嗜好性等にも配慮し、家畜の生産性等が低下することのないよう注意する。
➅ 倒伏、冠水などにより、飼料作物が被害を受け、減収が懸念される場合などには、代替となる飼料作物の作付や、稲わら等の農産副産物の確保等により、良質な粗飼料の確保等に努める。
(2)高温対策
➀ 家畜
ア.飼育密度の緩和、換気扇や扇風機による畜体等への送風や散水・散霧を行い、家畜の体感温度の低下に努める。
イ.寒冷紗やよしずによる日除け、屋根裏・壁・床への断熱材の設置、屋根への消石灰の塗布等により、畜舎環境の改善に努める。
ウ.良質で消化率の高い飼料の給与、ビタミンやミネラルの追給及び清浄で冷たい水の給与に努める。
エ.観察の頻度を増加させることにより、健康悪化の兆候がないか等、家畜の健康状態をよく把握し、快適性に配慮した飼養管理に努める。
 なお、具体的な家畜への暑熱対策に関する相談窓口については公益社団法人中央畜産会のホームページを、快適性に配慮した家畜の飼養管理については公益社団法人畜産技術協会のホームページを参照のこと。
 中央畜産会の相談窓口のホームページ:http://jlia.lin.gr.jp/keiei/<外部リンク>
 畜産技術協会の快適性に配慮した家畜の飼養管理のホームページ:http://jlta.lin.gr.jp/report/animalwelfare/<外部リンク>
➁ 飼料作物
草地については、飼料作物の収穫作業や放牧の実施に際しては、牧草等の生育状況を踏まえ、適切な作業に努める。特に、今後高温が続くことにより、例年より作業時期が早まる可能性があることを考慮し、準備を進める。

農作物等の被害防止に向けた技術指導に関する通知

  農林水産省において、気象庁が発表する気象情報等に基づき、農作物等の被害防止に向けた技術指導通知を発出していますのでご参照ください。 農林水産省HPへ<外部リンク>

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