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心臓の検査

ページID:0113011 更新日:2012年2月20日更新 印刷ページ表示

心臓の検査

どんなことがわかるのかな?

心臓は、一日に約10万回規則正しく鼓動し、1分間に約4~8リットルの血液を全身に送るポンプとして休みなく働き続けています。心臓の検査には、

  1. その規則正しいリズムからはずれた脈の乱れ(不整脈)
  2. 心臓の栄養血管である冠動脈が、動脈硬化によって細くなり血液の流れが悪くなっておこる狭心症や完全につまってしまう心筋梗塞
  3. 高血圧などによって、心臓の壁が厚くなる心肥大

などをしらべる、12誘導心電図・ホルター心電図・運動負荷心電図があります。
さらに、心臓の壁の厚さ、大きさ、動き、血液の流れ方などをみる、心臓超音波検査があります。

検査1
12誘導心電図

運動負荷心電図の写真
運動負荷心電図

ホルター心電図の写真
ホルター心電図

心臓超音波検査の写真
心臓超音波検査

心臓の検査

(1)12誘導心電図

脈の乱れ(不整脈)の種類や重症度を把握したり、激しい胸痛にて発症する狭心症・心筋梗塞といった虚血性心疾患や心肥大の有無などを12誘導心電図検査をすることによって診断することができます。検査方法は、両手首、両足首に電極をはさみ、左胸に6個の電極をつけて数分間記録します。しかし、脈の乱れや胸の痛みを訴えて来院されても、検査時に症状がなく、心電図上にも異常がない場合があります。その時には、24時間ホルター心電図や、運動負荷心電図などが行われます。

12誘導心電図検査中の写真
12誘導心電図検査中

検査のじょうずな受け方
  • 靴下、スットキングは、足首まで下げて(あるいは脱いで)、上半身は左胸に電極がつくように衣服をめくって下さい。
  • 検査時は、両手をからだの横に下ろして、力を抜いて普通の呼吸で楽にして下さい。
  • 数分で検査は終わりますが、何か症状がありましたら、教えて下さい。
  • 磁気などを用いた検査ではありませんので、時計・ネックレスなどは、つけたままで検査できますので、大丈夫です。

(2)24時間ホルター心電図

心電図を一日(24時間)記録することによって、不整脈の種類やその正確な数、症状を有するときの心電図変化、日常活動時の狭心症発作の有無などを知ることができます。記録方法は、胸に5個の電極をつけはがれないようにテープで固定し、メモリーカードに心電図信号を記録させます。解析は、専用の解析装置で信号を心電図波形に変換して行います。約10万回 の心拍波形は、いったんコンピューターにて分類させた後、解析者によって、波形分類の確認、編集作業を正確に行います。心電図に異常を認めた場合は、必要に応じて、直ちに主治医に連絡をとり、適切な対応がとれるよう配慮しています。

ホルター心電図セットの画像
ホルター心電図セット

電極装着時の画像
電極装着時

解析風景の画像
解析風景

検査のじょうずな受け方
  • 装着中の入浴は出来ません。夏はつらいですが、ご辛抱をお願いします。
  • 胸にはった電極部分が、かゆくなる場合がありますが触ったり、かきむしったりしないで下さい。きれいな心電図が記録できません。
  • 電極の接続コードを強くひっぱらないで下さい。
  • 電気毛布は使用しないで下さい。雑音となって記録されてしまいます。
  • 一日行動記録カードを書いていただきます。症状が起こった時には必ず記入して下さい。心電図を解析する際、重要な情報となります。

(3)運動負荷心電図

運動することによって、心拍数・血圧を上昇させて、心臓に負担をかけて、不整脈の出現の程度や、狭心症を誘発して、そのときの心電図変化を調べたりします。運動の種類には、

  1. ランプに合わせて階段を上り下りする、マスター負荷心電図
  2. 動くベルトの上で徐々に速度を増し、傾斜をつけた状態で歩行(駆け足)をするトレッドミル検査

があります。トレッドミル検査は負担が大きいため、循環器医の立会いの下で検査を行います。

マスター負荷心電図

階段昇降試験では、踏み外さないよう、階段の段差にくれぐれも気を付けて下さい。運動終了直後に、心電図をとります。すみやかにベットに寝て下さい。

トッレドミル検査

汗が出る場合がありますので、タオルを持参して下さい。運動しやすい服装でお願いします。下のベルトを見て走ると危ないので、必ず正面を見て、手すりを持って走って下さい。これらの検査は心臓に負荷をかけます。少しでも検査前、中、後に症状がありましたら教えて下さい。決して無理はしないようにしてください。体力テストではありませんからね。

マスター負荷心電図検査中の写真
マスター負荷心電図検査中

トレッドミル検査中の写真
トレッドミル検査中

(4)心臓超音波検査

ひとの心臓は、4つの部屋(左心房・左心室・右心房・右心室)からなり、それぞれの部屋は、弁と呼ばれるもので仕切られ、血液が順序よく流れるようになっています。なかでも左心室は、全身に血液を送り出す最も大切なところです。心臓超音波検査では、これらの大きさや壁の厚さ(肥大)、また肺や全身に血液をしっかり送り出しているかどうか(心機能)、弁の開閉の状態(弁膜症)、生まれつき心臓の壁に穴などがないかどうか(先天性心疾患)、など超音波を使って観察することができます。妊婦さんの赤ちゃんを見る時の超音波と同じで、安全で痛くない検査です。

心エコー検査中の写真
心エコー検査中

検査のじょうずな受け方
  • 検査時間は、約15~20分です。上半身は衣服をめくっていただきます。寒い時は、毛布やバスタオルをかけさせていただきます。
  • 検査の姿勢は、心臓が観察しやすいように、左側を下にして寝ていただきます。
  • 検査中は、普通の呼吸で楽にしていて下さい。必要があれば、少し息を止めてもらいます。