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2016年新年のご挨拶平成28年1月2日(金曜日)

印刷用ページを表示する掲載日:2015年12月28日更新

小倉名誉院長

院長 小倉 嘉文

 新年あけましておめでとうございます。
 2016年のさわやかな新春を迎えて、一言御挨拶を申し上げます。

 昨年の世相を漢字一文字で表す「今年の漢字」は『安』に決まり、京都市の清水寺で森清範貫主(かんす)が揮毫(きごう)しました。「安保関連法案」が審議され、採決に国民の関心が高まったことや、世界で広がるテロ事件や異常気象など、人々を不「安」にさせる年であったことなどが理由に挙がりました。
 2014年4月、医療界では3%の消費税増税に加えて、診療報酬改定があり、病院経営に重大な影響が明らかで、特に、自治体病院では厳しい経営が強いられています。幸いにも、わが市民病院は、前年度と同様に、2015年度も順調な病院経営が行われており、7年連続して経常収支の黒字化を達成できるものと思われますので、まず、ご報告申し上げます。

 さて、松阪市民病院院長を拝命して、14回目の新年を迎えることができましたが、2015年のトピックスの第一は2015年4月1日、新入職員を迎えて「辞令交付」が行われました。研修医4名、看護師31名を含め、新入職員56名と最も多い採用数となりました。病院独自の新人職員の研修を企画して2回目ですが、直ちに、市民病院の新採用者に対して、3日間の研修を開始しました。
 これまで、松阪市民病院は順調な病院経営のもと、総職員数は平成18年の401名から2015年12月1日現在で、667名(うち、正規職員474名、非常勤193名)と266名の増員となっています。 このうち、ほぼ半数の職員が病院の崩壊が取り沙汰された過去の苦しい時代を知らない若者たちに取って替わっていることも十分考慮して、今後の病院運営に係わることが必要となります。
 病院は知識並びに労働集約型の職種であることから、人材確保が大切であることには相違ありませんが、この貴重な人材が効果的かつ効率的に業務を遂行できるよう育成するとともに、主体性や自立性をもった人材として、能力が遺憾なく発揮できるよう環境を整えることが指導者の努めではないかと考えています。
 2015年10月、恒例の医師臨床研修マッチングの結果発表がありました。2016年4月から当院で研修を希望する医学生が4名決定しました。うち3名の出身大学は三重大学、1名が奈良県立医大です。現在も、1年先輩の研修医の4名を含めて、8人の研修医が救急医療や各診療科で活躍しています。
 2015年11月には待望の厨房の全面改修が完了しました。「日本一美味しい病院食」を目指して管理栄養士や調理人の皆さんのより一層の活躍を期待したいものです。

 さて、今後の病院運営を左右する重大な関心事は団塊の世代が75歳以上の後期高齢者に達する「2025年問題」が、医療界にも重くのしかかっており、より一層の経営改善に尽力していくことが求められています。
 医療機能の分化・連携に係わる取り組みとして、既に、2014年10月から病床機能報告制度の運用が開始され、2015年4月から都道府県が地域医療構想を策定することとなりました。人口規模、患者の受診動向、疾患構造の変化、基幹病院までのアクセス時間などの要素を勘案して、三重県では8つの地域医療構想区域に別け、松阪地区医療構想区域は松阪市、明和町、多気町、大台町、大紀町として規定されました。現在、各地域医療構想区域ごとに地域医療構想調整会議が開催されており、高度急性期、急性期、回復期、慢性期の医療需要に基づいて、それぞれの病床の必要数を確定することとなります。松阪地区にある主たる急性期病院は松阪市民病院、済生会松阪総合病院、厚生連松阪中央総合病院の3病院ですが、いずれも経営母体が異なってはいますが、協力して松阪地区の急性期医療を担ってきましたので、他の地域にはみられない充実した医療環境を確立していることは皆さんもよく御存じのことと存じます。
 しかし、10年後を見据えて、松阪市民病院では328床のすべてを、高度急性期や急性期で運用することは困難と考えており、一部地域包括ケア病棟への転換も視野に入れて検討しているところです。
 すなわち、急性期を担う病院も、慢性期や在宅医療を視野に入れなければならなくなったというのが、最大のポイントです。従って、わが病院で維持してきた病院機能をどのように分化し、連携をどのように推進していくのか決断が迫られており、極めて重大な局面に遭遇しているものと理解しなければなりません。
 いずれにしましても、「職員に優しい職場環境を作ることが、患者さんに優しい医療を提供できる」との考えのもと、病院を運営していくことには変わりはありませんが、松阪地区医療圏の熾烈な競争にも打ち勝って、松阪市民病院が永遠に存続するためには、これからの厳しい難局を乗り越えていくことが必要となります。市民の皆さんは勿論のこと、地域医療関係者の皆さんにはより一層のご理解とご鞭撻をお願いいたします。

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