本文
本庁管内 中部地区
37-76
勢津のフウラン群落
(せいづのふうらんぐんらく)
県指定天然記念物
4本/勢津町 個人/平成3年4月26日
フウランは関東以西の山中の老樹や山麓地帯の柿樹などを好む着生蘭の一種で、成長は他の蘭科植物と比較して遅々としており、年間3~4枚の葉を出すに過ぎないし、分株も毎年はできない。7月頃より芳香のある距(きょ)をもつ白い花を葉腋(ようえき)より出す花梗(かこう)につける。自然状態では蘭菌というバクテリアの力を借りて発芽し、増殖には年数がかかり、かつ生命力が短い。したがって、屋敷内の柿樹4本にフウランが着床し群落を形成する状況は極めて珍しい。なお、柿樹4本も天然記念物に指定されている。