本文
7-32
木造地蔵菩薩立像
(もくぞうじぞうぼさつりゅうぞう)
県指定有形文化財
左手を胸前に屈し、掌を上にして宝珠(ほうじゅ)を戴き、右手は軽く垂下して錫杖(しゃくじょう)を持つ通形の地蔵菩薩立像である。薄く無理なく波打つ衣の彫法などに鎌倉時代の特徴が見て取れ、玉眼宛木(ぎょくがんあてぎ)の墨書記年銘「嘉元(かげん)四年」と相違なく、県下でも数少ない基準作例として重視される。
なお、この像は樹敬寺が松ヶ島町にあった頃、松ヶ島の踊橋脇の地蔵堂にあったという伝承をもち、踊橋地蔵ともいう。