本文
飯高管内
119-198
八角銅鐘 天明五年の銘がある
(はっかくどうしょう てんめいごねんのめいがある)
県指定有形文化財
八枚の平板を組み合わせた、八角形の銅鐘。上部には8頭の龍の装飾が施されており、地上へ向かってうなるように頭を伸ばしている。普通の鐘には見られない、珍しい形状をした鐘である。
八角形の各面には、法華経が一巻ずつ計八巻、総文字数69,384文字が刻まれている。また、内側には寺記、寄進者、鋳工者等が記されている。それによると、導師は山主泰宗大和尚、鋳物師は津の藤原種茂、藤原吉種らによる作品で、天明3年(1783)に鋳上がり、天明6年12月に鐘楼に吊り下げられた。
鐘をつくと、この8頭の龍がうなり、そして、その音色が法華経を読むかのごとく響き渡るように工夫されているという。