旧三重県立工業学校製図室

●1棟/明治時代/殿町1417/三重県立松阪工業高等学校/
木造平屋建/切妻造/棧瓦葺/延241u
平成7年12月21日市指定

 「赤壁」の愛称で知られる松阪工業高校の資料館棟(旧三重県立工業学校製図室)の建物は、明治35年(1902)に開校した県下初の工業学校の製図室として、明治41年に建設費2,400円余りをかけて建設された。建設当初は桁行8間・梁間5間であったが、その後、移築・増築・改修がなされ、現在は桁行14間・梁間5間になっている。内部は2室と廊下で、外観は下見板張の上に漆喰を塗って木骨を見せるハーフティンバー風の意匠を施し、木部には赤褐色の塗料が塗られている。
 県下でも、現存する明治期の学校施設として数少ないものの一つであり、上野市の旧三重県第三中学校校舎(県指定、現上野高校本館)等とともに、三重県を代表する建物である。また、松阪の近代化を象徴する建物であり、松阪城跡から御城番屋敷・殿町の武家屋敷群にいたる歴史的景観と一体化した建物である。
 以上のように、この建物は松阪の近代化の息吹を伝えるものとして、また明治後期の三重県の公共施設の作風をとどめるものとして、貴重なものとなっている。